お盆に飾る精霊馬の由来は?飾り方や処分のやり方も紹介!

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キュウリやナスに割り箸を刺して作る、奇妙な飾り物。
あのヘンテコな飾り物の名前は「精霊馬」といって、お盆の時期のお供え物として欠かせないものです。

この精霊馬、なんのために飾っているのでしょうか?
日本特有の謎の習慣、その秘密に迫っていきます。

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お盆に飾る精霊馬の由来は?

お盆の時期は、ご先祖様がこちらの世界に渡ってくる時期です。
あの世から渡ってくる時に使う乗り物が、この精霊馬だと言われています。

精霊馬の習慣がいつごろから始まったのかは、はっきりとは分かっていません。
ですが、日本各地の遺跡を調査した結果、縄文時代には精霊馬の原型となるものが作られていたようです。

日本は農耕民族なこともあって、自然と霊魂は古くから結び付けられてきました。
2,000年も前の原始的な自然信仰が今でも続いているって、何だかとてもすごい話ですよね。

なぜキュウリやナスを使う?

昔の人は、キュウリを馬に、ナスを牛に見立てました。
では、なぜたくさんの動物の中から、わざわざ馬と牛が選ばれたんでしょうか?

これには2つの説があって、

  • 馬は足が速くて、反対に牛は足が遅い動物。
    なので、「なるべく早くこちらの世界に来てもらって、なるべく遅く帰ってもらうように」という願いをこめて、馬と牛が選ばれた説
  • 昔から、馬は移動用として、牛は荷物持ち用として使われてきた。
    なので、「ご先祖様が乗る用の動物と、ご先祖様の荷物を持つ動物」として、馬と牛が抜擢された説
というのがあります。

ちなみに、馬と牛を象徴する野菜として、なぜキュウリとナスが使われたかというと・・・
これにはあんまり深い意味がなくて、ただ「ちょうどお盆の時期に収穫できる野菜だから選ばれた」というだけだったりします。

なので、キュウリやナスが不作の年は、代わりにワラを使って代用していました。(今でも精霊馬をワラで作るところはあります)
良くも悪くもおおらかな、日本の宗教観が見えるところです。

お盆の精霊馬の飾り方はどうする?

精霊馬はご先祖様に乗ってもらうための物なので、飾る時期や場所はしっかりと決められています。

飾る時期は、13日~16日の4日間。
片付けるのは、送り火が終わった後です。それまでは飾りっぱなしにしておきます。

飾る場所は仏壇か盆棚、他のお供え物と一緒の場所です。
ご先祖様は盆棚のほうに帰ってくるようなので、どちらかといえば盆棚に飾る方がいいと思います。

そしてもう一つ大事なのが、精霊馬を飾る向きです。
実はこの向き、ご先祖様を迎える時と送る時とで変える必要があるのです。

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具体的には、キュウリとナスのヘタがある方を正面として、お迎えするときは仏壇や盆棚の方向に飾り、送る時はその逆向きにして飾ります。
ご先祖様が来る方向と帰る方向に、精霊馬の頭も向けてやるのです。

point!宗教や宗派によっては、精霊馬の向きを別の方向に向ける場合があります。
自分の宗派ではどうするのか、飾る前には詳しい人から確認を貰いましょう。

お盆の精霊馬はどうやって処分する?

ご先祖様の乗り物として使われれば、精霊馬の役目は終わりです。
いつまでも飾っておくのもアレなので、処分する必要があります。

処分方法なのですが、特に決まっているわけではありません。
昔は川に流していたそうなんですが、今それをやると不法投棄になってしまいます。

なので、普通に生ゴミとして捨てるのが一番無難です。
捨てる時は一度お塩で清めてから、白い紙に包んで捨てるようにしましょう。

ゴミとして捨てるのはちょっと気が引ける・・・という人は、近くの土に埋めてやるのはどうでしょうか?
土から育った植物を土に還すのであれば、あまり罪悪感もなく捨てることができると思います。

あと、いくら食べ物が勿体無いからと言っても、お供えに使った精霊馬を食べるようなことはしないようにしましょう。
夏の外気に何日も触れた野菜には、どんな菌が潜んでいるか分からないからです。

まとめ

改めて考えてみると、精霊馬はとても不思議な習慣です。
食べ物に亡くなった人の霊が乗ってくるなんて、外国の人にとっては全く理解できない話です。

最近は牛馬だけでなく、バイクやヘリコプターを象った精霊馬も作られているとか・・・
日本人の型破りな想像力は、今も昔も変わっていないのかもしれません。

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